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週刊Neue Fahne

2013年09月09日号

仕事の「意味と価値」を不断に問い続ける

 企業組織に限ることではないが、組織活動を展開していく上で自らが果たす意味や価値を如何にして意識的に捉えることができるか否かが仕事への意欲≠フ大きな分かれ目になる。同時に仕事の意味や価値を主体的に捉えていく意識を醸成していくためには、モチベーションを如何に保ち続けるかも大きな課題となる。

 アメリカのタワーズペリンが行った2005年の調査では、仕事に対して「非常に意欲的である」と答えた日本人は2%にすぎず、「意欲的ではない」と答えた日本人は41%にものぼったとのことだ。この調査からも日本での仕事に対する意欲の減退が歴然としてくる。当然にも仕事に対する意欲の低下は自らの属する会社組織に対する帰属意識の低下を招いているはずだし、何よりも仕事に対する自分自身の充実度も低くなり、価値を見出すこともできなくなるはずだ。
 今日の日本で仕事に対する意欲の低下は、世代の問題に矮小化することはできなくなってきている。一方であいも変わらず採用シーズンになると採用側が「安易な若者批評」を行うことに終始し、配属先では上席者が新人の仕事ぶりを云々することで、お茶を濁す傾向が続いている。
 企業組織なかんずく職場の管理者層が取り組まなければならないのは、新卒採用者に限らず職場の若者の仕事や働くことへの意識を云々するのであれば、先ず自らの仕事への意識を再度検証してみる必要がある。自分が仕事に対して「意欲的ではない」という41%に分類されているかいないかの検証が不可欠だ。

 
 そもそも自分自身の仕事への意欲を単純に「量」的に捉えてしまっては、長時間労働の改善にもつながらない。また、仕事の効率化という発想も生まれてこない。そして、仕事それ自体が自らの生きる行為から遊離した「苦役」に転化する。
 企業組織での仕事では、自分に与えられた条件と自分に与えられている権限を最大件に活用して、自分のパフォーマンスの質を高めていくことで達成化が生じるものだ。この過程で会社組織の目的・目標に沿って自主的に判断することの重要性とそこでの自らの立ち位置が形成されなければならない。

 しかし、こうした意識は決して自然に形成されるものではなく、常に以下の意識を不断に問い続ける行為がなければならない。
・自分の属している会社組織は、何のために世の中に存在しているのか。
・会社組織の一員としての自分の果たすべき役割は何なのか。
・自分が会社で行っている仕事には何の意味があるのか。
・自分の仕事は世の中に対してどのような価値を提供しているのか。
 日常の業務行動が多忙であればこそ、機会あるごとにこうした本質的なことを自分への問いかけとして繰り返しておく必要がある。

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