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週刊Neue Fahne

2014年02月17日号

組織活性化を阻む要因の発見と切除が管理職の役割

 人間には「自然治癒力が備わっている」といわれている。しかし、重大な病巣が発見されたならば手術が必要になる。企業組織も同じで本来的には、組織を構成する一人ひとりの「自然成長に任せるべきだ」という考え方もあるだろう。
 これは確かにある一定の成長軌道が保証されている時代には通用したかもしれない。しかし、今日のように大きな時代転換の過度期には通用しがたい。
 何故なら企業組織の自然成長などは、社会全体が拡大基調にある時代であれば別だが、今日ではその前提が崩れているからだ。従って、牧歌的に組織を構成する個々人の自然成長性に期待はできない。

 企業組織に大きな病巣が発見されたならば、人間の体が致命的な傷や病気に見舞われたときに手術が必要なのと同様に果断な処理が必要になる。とりわけ企業組織において現場を束ねる管理者が実践しなければならないこととは、手術で病気の病巣を取り除くように、部署内の活性能力をはばむ要因を取り除くということにある。
 組織の活性化を阻む要因は多数存在しているはずだ。たとえば、自らの職場の中で次のような事を常に考えていなければならない。
・必要最低限の最適人員による組織運営を展開していくために必要不可欠になっている個々の従業員の役割の明確化は如何にあるべきか。
・現場で起きている状況や情報を素早く会社の方針を決める上層部にまで届かせるためにどのような組織上の問題を解決すべきか。
・部下からの発言を抑制しようとする時代遅れの影響力をどのように排除して、組織全体の透明性を確保していくため、何をどのように改善していく必要があるのかを思考する。

 管理職が自らの職場を取り巻く状況を正しく掌握していなければ、ついつい自らに課せられている職責の権威によって、部下を従わせようという意識に陥りがちになるものだ。しかし、この権威主義的な部下への統治は逆効果になる。
 そして、この手法はけっして組織の活性化には役立たない。それは、組織に発生している病巣を切除するのではなく、より深く病巣を浸透させてしまうことになる。何故なら権威主義的な部下指導に対して、部下は面従腹背という手法で対処し自己防衛するからだ。

 管理者に求められているのは、常に職場に目を配り組織の活性化を蝕んでいる病巣を発見することだ。そして、明らかに病巣として判断したならば躊躇することなく、活性化を阻害している要因を切除し、組織力を回復するための筋道を作り出すことだ。

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