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週刊Neue Fahne

2015年10月12日号

“仕事に責任を持つ”という意識を部下と共有するのが管理職

 企業不祥事が露見して企業の主だった面々が記者会見で頭を下げ、記者たちから「どのように責任を取るのか!」と追及される場面が度々放映される。しかし、記者たちがいくら「責任を取れ」と言募ったところで、誰も「責任」など取れるはずもない。何故ならば、発生した事柄を元に戻すことは誰にもできないからだ。
 たとえ、責任ある立場の者が辞職したところで、発生する以前の原状に戻るわけではない。

 同様に管理職が部下の失態に対して「責任を取れ」と叱責することは全く意味をなさない。いくら叱責したところで失態の原状が回復するわけではない。ところが就業現場では往々にして部下に対して“失敗した場合の責任は誰が取るのだ”、“責任の所在を明らかにして責任を取ってもらう必要がある”などと発言をする管理職が後を絶たない。
 これらの発言は管理職の「保身に過ぎない」といってしまえばそれまでだ。つまり「自分には関係がない」という他責の意識にほかならない。一方で管理職が「自己保身」の心理により、この種の叱責をしたくなるのも当然である。誰しも聖人君主ではないので“自己保身”から解放されるためには、相応の修養を積まなければ無理な相談だからだ。もっとも煩悩からの解放などはビジネスとは別次元のことになる。

 では管理職は何をすべきか。もちろん部下の仕事の上でのミスや失敗に対して寛容になる必要もない。見て見ぬふりをするのも他責と同じだが、少なくとも部下に対して「責任を取れ」などと無意味な叱責を繰り返さないことだ。確かに叱責により一時的には溜飲は下がることもある。管理職が溜飲を下げたところで原状回復できるはずもない。そこで管理職が実行しなければならないことは、部下に対して、日常的に「責任を持って仕事に取り組む」という最低限の姿勢を堅持させるための工夫である。
 今日の職場では確かにメールのやり取りだけでも個々のスケジュールを管理することは可能だ。また、営業現場では個々人の商談プロセスや進捗状況を効率的に管理できるSFA (セールスフォースオートメーション)なども普及している。しかし、職場全体で互いの仕事を確認しあい、個々人の役割を明確にする日常的なマネジメントを単にツールに頼るのは危険だ。

 管理職は部下に仕事に対する“使命感(ミッション)”を保持させていくことをしなけば“責任概念”など形成されるはずもない。しかし、この“使命感(ミッション)”は、優れたツールを用いても一朝一夕に醸成されるものではない。部下との日常的な業務実践を通して互いに仕事の意味や役割を確認し共有し合う行為が仕事への取り組み姿勢としての“責任概念”の前提となる。
 管理職は面倒であっても仕事への動機付けや使命感の自覚を促す「お膳立て」の場を意識的に設定しなければならない。同時にそれぞれの場で管理職が率先して「共有すべき価値観や果たすべき使命」を自分の言葉で語り言語化することが重要だ。同時に管理職自身による自らの行動に対する指針・方針の明示化が行われなければ部下は、自らの仕事に責任を持って取り組むことにはならない。

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