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週刊Neue Fahne

2011年05月16日号

リーダーシップは自らの行動で培われる

 東日本大震災への対処をめぐり俄かにリーダーシップのあり方が問われている。政局がらみの駆け引きで語られる「リーダーシップの有無」は論外だが、日常の職場組織においても一人ひとりのリーダーシップの発揮が問われている。
  チェスター・バーナードの提議によれば、組織とは「意識的に調整された2人またはそれ以上の人々の活動や諸力のシステム」であり、当然にも組織構成員の中で旗振り役が求められる。ただし、この旗振り役とは単に「役職」の有無によってレベルが決まってくるものではない。
  最近若手社員の間で「リーダーにはなりたくない」と考える社員が増えている。こうした考え方を持つひとの心理は、「そもそもリーダーであることに意味を感じない」であるとか、「個人」が大切で「自分の担当以外のことはしたくない」「必要以上の責任を負いたくない」というものだ。こうした考え方の根底には「自分の個性を活かせる好きな仕事をして、自分らしい人生を送ることができればよい」との意識があるのだろう。

 しかし、自分が周りとの協働で仕事を行っていく段階で意識しなければならないのは、「仕事上で必要なリーダーシップとは、必ずしも何かの組織の長になることを意味している訳ではない」ということだ。つまり、自分自身の地位や役割範囲とは直接的には関係なく、自分が仕事で正しいと思うことや情熱を感じることを貫くためには、他者に影響力を行使していくリーダーシップが必要であるということだ。
  自らに対してリーダーシップを取り、同時に自分の行動を通して、上司・先輩・同僚など「周囲の人びとに影響力を与える」ことが、リーダーシップを発揮することである。
 周りへの自分の行動を通した影響力の行使なくして、自分が仕事上での目標に向かって周囲とともに進んでいくことはできない。

 職場でリーダーシップを発揮するということは、単に指示や命令を発して、自分の意のままに動いてもらうことではない。自分自身の行動を通して、他者への影響力を行使していくということだ。つまり、「行動」とはリーダーシップそのものであるといっても過言ではない。
 リーダーシップは特殊な能力ではなく、一人ひとりの日常社会行動の中で、他者との関係性の中で培われるもので、決して天性のものではない

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