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週刊Neue Fahne

2016年03月07日号

管理職が若手・新人に教えるべきスケジュール管理の重要性

 当然のことながら仕事には、必ず優先順位をつけなければならない。ところが往々にして日常業務では、“今やらなくてもよい優先順位の低い仕事”に没頭することで、仕事をしているつもりに陥る場合がある。これは若手・新人に限らず管理職も陥る「罠」である。
 とりわけプレイヤーとマネジメント業務を併せ持つことを求められる一般的日本の管理者層は、プレイヤーとしての役割を優先する傾向が顕著になっている。この結果、自らのマネジメント業務の優先度を最初から低く設定する傾向がある。プレイヤー業務を上手く「こなす」を中心課題と錯覚してしまう。このため部下育成という本来管理職が最も重視しなければならない課題を後回しにしてしまう。

 管理職が若手・新人を含む部下に対してマネジメント業務を怠るならば、必ずといってよいほどスケジュール管理が甘い職場状態に陥る。一般的に仕事の優先順位は緊急度と重要度で決まる。緊急度が高く、かつ重要度も高い仕事がもっとも優先される。緊急な仕事とは、期限が差し迫ってすぐにでも取りかかるべきものだ。重要な仕事とは、期限内に具体化されなければ業務に大きな支障が生じるものである。優先順位を考えることなくして、決して期限を守ることはできない。
 ただし、優先順位を付けたとしてもGOALまでのスケジュールが明確でなければ、期限ギリギリの土壇場になって、「このままでは間に合わない!」ということになる。このため、スケジュールの進捗過程で要所にチェックポイントを設定して進捗状況を判断する管理が必要となる。

 現場の管理職はとりわけ若手・新人の育成においてスケジュールの進捗管理を重視しなければならない。管理職はそれぞれの進捗を確認して要所でアドバイスを行う必要がある。若手・新人に「いまやるべき仕事はなにか」「その仕事を仕上がらなければどのような影響が出るのか」を常に考える習慣をさせることが重要だ。管理職が若手・新人のスケジュール管理を怠ることは、若手・新人の育成を放置する行為と同じだ。
 管理職は日常的なスケジュール管理を通して、若手・新人に徹底的な仕事の自己管理を叩き込まなければならない。もっとも会社業務では突然的に発生する事柄で自らのスケジュールに支障を来すことが常である。
 突発的な事態を事前にスケジュールに組み込むことで業務に余裕を持たせることに繋がってくる。また、スケジュール管理ができていれば優先順位も適切に選択することができるようになる。会社業務では突発的な事態に直面したとしても「今日は急に○○があったので、△△の仕事はできませんでした」の言い訳は通用しない。顧客や取引先はあくまで、納期に間に合ったか、間に合わなかったかという「結果」でしか判断しないものである。

 優先順位はこちらの都合で決まるものではない。仕事の優先順位は、会社の経営方針はもとより、お客様や取引先との関係で決まってくるものだ。管理職は若手・新人に対して仕事の優先順位づけが会社の利益に直結し、周囲に信頼感と安定感を与えることになることを繰り返し指導する必要がある。この指導は単に若手・新人のためだけではない。指導を通して自らの業務の円滑化を図る意味でもある。

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