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週刊Neue Fahne

2019年01月14日号

入社直前の新人への示唆−2−計画性のある仕事でムリ・ムラ・ムダを省く

 職場には日常的に多くのムリ、ムダ、ムラがあふれている。「ムリ」の中には、自分の能力を超えていてできない「ムリ」と、できそうにないという気持ちからの「ムリ」の2種類がある。「ムダ」とは、不必要な移動時間、次の仕事までの手待ち時間、作業ますによるやり直し、書類などの探しもの、在庫、手間のかけすぎなど、本来的に不必要で余計なものやことである。そして、「ムラ」とは、平準化されていない仕事量、仕事内容の質のバラつきなどである。「ムラ」の中には「ムダな状態」と「ムリな状態」が交互に発生し混ざる場合も散在している。
 ムリ・ムラ・ムダが蔓延している職場では、同時に「どうせ上からの指示だから…仕方がない。昔から習慣として行っているから…」という言い訳ともあきらめともつかない就労意識が生まれている。ムリ、ムダ、ムラが発生している要因を突きつめていくならば、仕事の目的が不明瞭で一人ひとりの職務内容のあいまい化でもある。

 新人が日常的に仕事を行う上で意識しなければならないことは、例えルーチンワークであっても、「なぜその仕事をするのか」を問い直すことである。「先輩に指示されたから…」と何も考えずに漠然と処理をしていては、漠然とした結果しか得られない。つまり、仕事ではゴールを設定せず走り出してはならないということだ。「この仕事はなんのために、なぜやらなければならないのか」を考えるとは、目的を明確にしてゴールに向けた効率のよいやり方で進めようとする意識につながる。
 仕事の目的を明確にするとは、仕事に対して自分が主体に向き合うということでもある。この姿勢が結果的にムリ・ムダ・ムラを排除していく基本となる。新人は与えられた仕事に対して「与えられた仕事の最終目的はなにか」、「この仕事を行ってどんな成果を上げるか」を常に思い描く癖をつけることが重要だ。

 会社という組織で行う仕事は一人で完結することはない。必ず部門・部署間、上下と前後の業務フローの中で行われる。従って、仕事を指示する上司・先輩も、それを受ける部下である新人も情報を共有しなければならない。仮に情報共有がなされず目的があいまいな点が残っている業務はムリ・ムラ・ムダが発生する危険性が高まる。例えば報告書の提出であっても仕上げる時間や期日(納期)の確認が必要だ。
 さらには報告書を誰が、どのように読むのかによって内容や形式も変わってくる。単純な報告書であっても依頼者との間で事前に書式の確認も重要となる。つまり、与えられた仕事を漫然と始めるのではなく、疑問点や確認点について仕事の流れをイメージできるレベルまで質問することが、後々の業務をスムーズにすることになる。

 仕事の目的を明確にすることで、目標(ゴール)から逆算して計画を立てることができるようになる。目標をもって仕事に取り組む者と、目標をもたず指示どおりに、思いつくまま仕事をする者とでは成長に明らかな違いが発生する。目標をもって取り組む者は、与えられた仕事から、自分にとってプラスになるものをどん欲に探ろうとする
 目標(ゴール)を設定し到達するまでにやるべきことを段階的に考えることが、仕事に計画性を持たせることに直結する。「ムリ・ムダ・ムラ」は無計画な仕事の進め方に宿るものである。さらにいえば計画性のなさは「ムリ・ムダ・ムラ」の温床でもある。計画があれば仮に計画通りに仕事が進まない場合にも「計画そのものにムリがあったのか」「どの段階でムダな作業が発生したのか」「それまでの仕事のやり方にムラがあったのか」などと推測ができる。新人は仕事の「ムリ・ムダ・ムラ」を省くためにも仕事の目的を常に確認しながら目標・計画を立てる習慣をつけていかなければならない。

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