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週刊Neue Fahne

2020年12月14日号

ジョブ型雇用を踏まえた働き方 -14- 必要に応じて自ら「背伸び」をする

一般論でいうならば「あまり背伸びをするな」といわれる。「身の丈を知れ」であるとか「分をわきまえろ」と同様に自分をあまり過大評価してはならない、というたとえとして用いられてきた。しかし、ビジネスの世界で「背伸び」は必要だ。健全な「背伸び」は自己肯定感にもつながるものだ。
  もちろん、あくまでも地に足がついた「背伸び」ではなければならない。基礎的な能力や経験もない者が、「ああだ…、こうだ…」と能書きを垂れるのは論外である。仕事上で「背伸び」をするということは、自分にとって初めての仕事や少し難しい課題であっても果敢にチャレンジしていくという姿勢を持つということだ。これはキャリアパスにも通じることになる。そのためには当然自分の長所や短所、強み弱みを自己理解しておくことも必要となる。

  ビジネスにおいて「背伸びをする」という姿勢がなければ何事も無難で、挑戦することを知らず、危険なことは他人任せにするということになる。また、何事においても躊躇し他人の言動や行動ばかりを気にして、上司や先輩からの指示を受けなければ何も出来なくなる。要するに「指示を待って無難にこなす」という姿勢はでは、自らの成長を偶然性や自然な成長に拝跪することになる。これは何も新人や若手に限ったことではなく、企業組織に属しているすべての階層にもいえることだ。
  とりわけ、企業組織でマネジメントを担う層においては、自らの成長を自然に任せることは、職場や仕事の能力が経年によって蓄積されていくという誤解にもつながることを肝に銘じなければならない。マネジメント意識は自然に形成されるものではない。つまり自分自身の成長には自らが責任を持つべきであり、自分で自分の成長の芽を止めてはならないということだ。自分の成長・発展や能力の開発を自分でコントロールできないほど不幸なことはない。決して自分の成長を他者に仮託してはならない。

  現状の能力を超えて無謀に自分の「実力以上の仕事を行へ」ということではない。こうした発想は単なる「身の程知らず」ということになり、周囲から嘲笑されるだけだ。しかし、現在の自分の実力で難なくクリア出来る仕事ばかりをしていては、次のステップに踏み出せなくなってしまう。
  常に仕事のうえで「現状の力+α」がなければ達成できない少し高めのハードルを設定するといことだ。そして、少し高めのハードルに恐れず、逃げないということだ。逃げずに課題をクリアするための試行錯誤が、必ず自らの能力の向上の糧になり、必ず適宜・適切な時に周囲からの支援を得ることができる。

 互いに貢献意欲を前提にして利益共同体として組織されている企業で働くとは、仕事を達成するうえで、自分に足りていない能力を企業組織が補完してくれると考えるのは誤りである。仮に、業務課題を十全に熟していくだけの能力が身についていないのであれば、その能力は自分自身で身に着けていかなければならない。ある一つの業務に100の職務能力が必要であるにも関わらず、自分に80の職務能力しか備わっていないのであれば、その業務は自分には回ってこないということだ。足りていない部分を企業組織が保証してくれるわけではない。
 ひとは自分の現状の能力に満足せず、少しでも超えようと努力し苦悩することから成長していくものだ。こうした行為がなければ自分自身の能力の容量も拡大していくことはできない。現状の能力で可能なことだけに満足していては、能力は伸びていかない。自律した働き方に徹するため、「足りない分は他者が埋めてくれる」などと依存した働き方を自ら断ち切っていく覚悟が必要となる。

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