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週刊Neue Fahne

2021年06月21日号

テレワーク下でも普遍のマネジメント姿勢 -13- 上司の側の自己開示

一般的に部下は自分の目先の事柄に一喜一憂する傾向がある。これは仕事を短期的で狭い視野のままとらえているからに他ならない。このためその場限りの仕事の成否にこだわるものである。もし、上司の側が部下の短期的で目先の成果を重視する傾向を助長するのであれば、部下の視点はますます視野狭窄に陥ることになる。
  掲げた目標に対する成果を追求することは当然である。しかし、上司の役割は部下に長期的な展望を持たせることである。とりわけテレワーク下ではこの姿勢が重要となる。さもなければ、部下はますます仕事全体の流れを把握することなく、単に1日や週単位での事柄に目が向かいがちになるからだ。

  テレワーク下であろうがなかろうが、マネジメントの基本が変わるわけではない。マネジメントとは単に部下をコントロールするという意味での管理の側面だけではない。あくまでも「望ましい状態をなんとか実現すること」にその本質がある。この意味でマネジメントとはまさに「経営」そのものである。組織全体を「望ましい状態」にするためには、経営資源を効率的に活用することが不可欠であり、人的な経営資源である人材を如何にして育成していくのかということもマネジメントの重要な課題である。
 とりわけ、組織内の人的構成を把握しながら次世代の人材育成に注力を傾けていく課題がマネジメントの重要な要素となってくる。経営を巡る外部環境の変化が激しい中で、組織を構成する一人ひとりに自らの頭で考えて行動をする姿勢を如何にして確立させていくのかが経営の肝でもある。

 上司にとって「指示されなければ動かない部下」は実に腹立たしものである。一方で部下の側からするならば「明確な指示を出さない上司」は、決断力が乏しいと映るものだ。また、いちいち瑣末な事柄に指示を出しマイクロマネジメントを実践する上司には、度量不足を感じるものである。そして、このような状況が続くことで上司と部下の双方は、「職場コミュニケーションが不足している」という有り体の結論に達する。
  しかし、これは「職場コミュニケーション不足」以前に、往々にして上司と部下の双方が立場によって「視点が異なる」ということに理解が及ばないことが原因で発生する。さらにいえば、上司と部下の双方が組織における仕事を通して、個々人が「どのような方向に向かうのか、どのような方向に向かっていきたいのか」について将来ビジョンが不明瞭であることの証左でもある。

  自らが属している企業組織での仕事を通して、5年後、10年後に「自分はどのようになりたいのか」について自分自身で描く訓練が必要ということだ。部下にとってはこの訓練が、自分の能力の伸長や人間的な成長、さらにはキャリアプランにもなる。上司にとっては自らのマネジメント力量の検証にもつながる。もちろん、仕事の能力は経年によって自然に蓄積されることは決してない。マネジメント能力も同様である。単に経験則の蓄積がマネジメント能力の向上につながるわけではない。
  上司と部下の双方が「いま、何をしなければならないか」「いま、何ができなければならないか」を意識することが重要ということだ。上司と部下の双方が仕事を通して、「自分の成長に資する行動とは何か」について真摯に向き合う姿勢が必要である。ただし、この向き合う過程においては、あくまでも上司の側からの自己開示が不可欠であり、部下を支援する姿勢を崩してはならない。仮にこの行為を厭うのであれば、上司は軽々に「部下育成」などという言葉を吐くべきではない。

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