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週刊Neue Fahne

2012年07月16日号

会社組織では「自らに関わりのない事柄」は存在しない

 どのような会社組織でも「報告・連絡・相談」の徹底が強調される。さらには「部門・部署間の垣根を取り払い、情報をオープンにせよ」といわれる。これらは会社で働く初歩的な鉄則でもある。誰しもこうした点に反対する者はいない。しかし、実際の職場ではこれらの鉄則に反する現象が立たびたび発生するものである。それは、企業組織では全く同じ仕事を複数で実行することがないからだ。
 仮に「全く同じ仕事」をしているならば、そのいずれかは会社組織にとっては不要である。なぜなら会社組織は規模の大小を問わず複数の人間の「分業」で行われているからだ。たとえ一見すると同じ仕事をしているように見えたとしても、それぞれに課せられた「役割」が存在し、その総合的な力が会社組織を構成するものである。

 今日では僅か数人の部署のなかですら、業務が分担されそれぞれの抱えている課題や目標が異なったりするケースが存在する。しかも、異なる課題や目標であっても当該部署とし統一の達成目標が存在している。このような場合に自分の担当以外は「我関せず」という姿勢は許されない。たとえ担当者ではなくても、同じ部署の中の仕事はそれぞれつながりや関連性があるものだ。それを無視すると自分の仕事にまで悪い影響を及ぼしてしまい、お客様との間で思わぬトラブルやクレームのもとになってしまう。
 また、自信過剰な人にありがちな悪いクセが、自分の仕事を囲ってしまい、他の人にまったく見せず、関与させなくすることだ。こうした人が陥るのが何かトラブルが発生しても、なんとか自分だけで処理しようとして、かえって収拾がつかなくなってしまうことだ。ひどい場合には他部署にも飛び火したりする。

 同一の部署で働いていても、隣の人の仕事の内容や進行状況は意外と把握していないことがある。意図的に「知らないふり」をしている訳ではないだろうが、同じ組織内ではあってはならないことだ。自分の仕事の状況を周囲の人たちが把握していないことの弊害は極めて大きい。自分自身が周囲の人たちの仕事の状況を理解していなければ、大きなミスを犯してしまう危険性がある。顧客から簡単な問い合わせを受けても、直接の担当者が不在だと「わかりません」と答えるしかなくなってしまう。
 これでは業務がスムーズに進行しないし、何よりお客さまからの信用を落とすことにもなる。さらにいえばお客様を排除してしまう結果につながる。
 
 会社の仕事は職場全員の協働が前提である。自分の仕事は会社組織を構成する重要な一部であるという意識を忘れてはならない。同僚の誰かが困っていれば自分のできる範囲でフォローし、自分が本当に困ったときには、誰かの助けを借りるのは当然のことだ。この連携をスムーズに行なうためにも、自分の仕事の状況を常に周囲に知らせて、逆に周囲の仕事の進行状況も把握しておくことが不可欠だ。 そこで、会社組織で働くうえでは常に周囲の人びとの働きに目配りや気配りが必要になってくる。

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