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週刊Neue Fahne

2013年04月22日号

毅然として原則的な行為行動、言動を堅持する

 新入社員が職場に配属されて感じるのは、新入社員研修で抱いたイメージとかけ離れた職場の雰囲気ではないだろうか。例えば一般的に新入社員研修では、ビジネスマナーとして大きな声での挨拶などが強調される。また、上司・先輩に対しての「報告・連絡・相談」の重要性が説かれる。
 ところが新入社員研修を修了した新入社員を配属現場で待ちうけているのは、挨拶をしてもまともに挨拶を返してくれない上司・先輩たちの態度。あるいは「報告・連絡・相談」のつもりで質問をすると上司・先輩から返ってくるのは、「忙しいので後にして…」などの生半可な反応。職場における上司・先輩からの指導であるOJTも、精々のところ「やり方を見て覚えて…」という程度。すべてではないにしろ、およそ新入社員研修で教わった事柄が現実の職場で実践されているようには思えない光景が展開されている場合がある。
 新入社員ばかりではない。中途採用者や他部門からの配置転換などで新たな職場に赴任した場合には、往々にしてこのような反応で迎えられる場合がある。新たな現場に配属された者にとっては、実に不快に感じるに違いない。

 配属された職場で常に否定的な言葉遣いをしている社員に遭遇することもある。例えば、「時間がない…だからできない」「会社は色々と押し付けてくるが…人手が足りない」「どうせ給料があがるわけではないし…」などなど…。往々にして二言目には、行動を起す前に「ネガティブ表現」を口にする社員などもいる。 こうした輩に限って周囲に対して「コミュニケーション能力」が必要だと吹聴するから逆に始末が悪い。彼らのいう「コミュニケーション能力」とは単なる同調者を求めているに過ぎない。

 こうした現象に直面した時に自分自身がどのような態度を採るのかのかが極めて問われてくる時代だ。対処の仕方の一つは、「研修と現実は違うものだ…」と解釈して自ら職場の規範に慣れ親しんでしまう。つまり、挨拶も返してくれないのだから、自分も適当に周囲に合わせてという方法がある。あるいは、自らも所詮は使われている身だからと達観視を決め込み、「ネガティブ発想」に浸るということも選択肢となる。
 もうひとつは、研修等で強調されていたビジネスマナー、あるいはビジネスマンとしての当然の行為行動を自分自身の行動規範に据えるということだ。例えば、自分が挨拶して周囲からの反応が生まれなくとも元気に実践しつづけ、「ネガティブオーラ」をまき散らしている輩の態度とは一線を画し、原則的な行為行動、言動を毅然としてとり続ける方法だ。

 一見すると周囲との協調性を重んじるという意識と「コミュニケーション能力が足りない」との批判をかわすため、本能的に周囲に同調する一つ目の方法が“気楽”である。
 しかし、こうした“気楽”な方法は必ず悪癖として組織に伝承されてしまうものである。つまり、自分自身が先輩となった段階で新人に対して「不快な思い」をさせる側に回るからだ。そのために悪しき傾向は「負の連鎖」を形成してしまうことになる。

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