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週刊Neue Fahne

2014年09月22日号

部下に明確な説明のではない管理職は部下を動かいことができない

「部下が自分の指示通りに動いてくれない」と悩む管理職が多い。こうした管理職は「自分にはリーダーシップが足りない」「人を動かしていくやり方がわからない」と口癖にする傾向がある。
 もちろん、「自分の指示に従わない部下が悪い…」と居直ることもできる。その点、自分の側に問題があるのではないかと自省できるだけ、“健全なマネジメント意識を保持している”ととることもできる。

 管理職の指示に従わない部下にもいくつかの傾向がある。なかにはそもそも会社組織で働くという意識が乏しく、共通の目的に向かって周りと協働することができない部下もいる。こうした部下は当然、上司だけではなく、周囲からの指摘やアドバイスも受け入れることができない。管理職はこうした部下への指導責任を感じる必要はない。
 管理職からの指示をいろいろと理由をつけてサボる部下、遠回しに断る部下もいる。管理職はこうした部下に接すると内心では腹が立つが、往々にして他の部下に処理を回してしまうものだ。管理職は指示に従わない部下を説得する煩わしさを厭う心理もある。また、“部下に好かれたい、嫌われたくないという気持ち”が先行することもある。
 これらを繰り返していると職場内に自分にとって「依頼しやすい部下」と「依頼しにくい部下」を発生させることになる。さらにいえば身勝手な部下の存在を許すことになり、部下に職場の主導権を奪われてしまうことになる。その結果、職場内での管理職の統治機能は減退していくことになる。

 一見すると管理職が居丈高に部下に接しているように見えても実際は、部下の側に職場の主導権が握られてしまっているケースもある。俗にいう「裸の王様」のような存在の管理職だ。本人は自分の命令で部下は動いていると思っている。
しかし、最終的に結果が伴っていなければ、本当に部下が動いていたことにはならない。部下がその場しのぎで“従っている振り”をしていたに過ぎないということだ。こうした管理職は自分の指示・命令が貫徹していると錯覚を起こしていることになる。この場合も職場内で管理職の統治機能は効かなくなる。

 管理職が部下に対して“リーダーシップを発揮する”とはどのような意味なのか。これは「そもそもリーダーシップとは何か」という問題でもある。リーダーシップとは一言でいえば、“他者への影響力の発揮”ということだ。管理職が部下に影響力を発揮していくためには、部下に指示・命令の内容を納得をさせなければならない。

 部下を納得させていく段階で怠ってはならないことがある。それは、その指示・命令が持つ意味と目的をしっかりと説明するということだ。これは部下の動機付けとも関係してくる。
 人は意味や目的が不明確な事柄に対してモチベーションが持てない。仮に管理職が部下に「会社の方針だから仕方ない…」などという思いを抱いて業務上の指示・命令を出したならば、部下は管理職の“お願いごと”と受け止めてしまう。管理職が発する指示・命令はあくまで業務上の事柄であり、個人的事柄ではない。
 従って、業務内容についての意味と目的を常にしっかりと説明し、部下の納得の度合いを高めていくことが、管理職のリーダーシップにつながる。

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