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週刊Neue Fahne

2010年12月06日号

イノベーションの実践者とは・・・

今年はNHK教育番組の『ハーバード大学白熱授業』が多くの話題をさらった。授業を担当したサンデル教授の著書『これからの「正義」の話をしよう』もベストセラーとなっている。但し、明快に「これが正義だ!」というものがあるわけではなく、正しい行いについて常に思考を繰り返していくということが重要ということだろう。この意味で、人は常に自らの行動について「正しい行動」「よりよい行動」をとっていきたいと思っているからに他ならない。同じく今年『もしドラ』という流行語にもなった、P.F.ドラッカーは、正しい行動をしていくため、次のような啓示を働く人びとに与えている。

・誰もが自からをマネジメントしなければならない。
・貢献できる場所に身を置き、自分自身が成長しなければならない。
・自らが行うこと、その行い方、さらにはそれらをいつ、いかに変えるかを知らなければならない。

つまり、あらゆる前例に囚われることない自己の働きに対するイノベーション(革新・刷新)が必要となっているというわけだ。
イノベーションという言葉は、「新技術の発明」ととらえられがちだが、新しいアイディア、社会的意義のある新たな価値の創造、社会的に大きな変化をもたらす自発的なひとや組織、社会の革新という幅広い意味だ。そして、従来からのモノ、仕組みなどに対して、全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出し、社会的に大きな変化を起こすことを指すものだ。

自らの仕事もこの観点で進めていかなければならない。そこで自分の行動目標の中に「現状の否定」という目標を設定しておくことが必要ではないか。もちろん、事の善し悪しの区別なく「批判や否定」を繰り返すということではない。たとえ日常業務を遂行している場合であっても常にいままでのやり方を検証していくという姿勢が必要ということだ。
「いま、行っていることが本当に合理的なことなのか、他に改善の余地はないのだろうか」
「前例や慣習として行っていることが、会社や組織のために機能していることなのだろうか」

確かに前例や慣習は変えないことの方が効果的に機能している場合もある。しかし、変える必要があるかどうかも検討せず、前例や慣習をそのまま踏襲するのとはわけが違ってくる。「いままでと同じでいい」という意識で機械的に仕事を進めていては、自分自身が退化してしまうことを意味していることになる。

自分の行動においては前例や慣習を疑い、「いまの現状」「いまの自分のやり方」を否定する姿勢で臨む。そして、周りを巻き込みながら革新・刷新に向けて具体的に実践していく。最初は「前例や慣習」という大きな壁に跳ね返され、周囲からの「いまのままでよいのではないか」という声が優勢かもしれない。しかし、自ら変えていく勇気と努力はおのずと浸透し全体の利益に貢献していくことに繋がっていくだろう。

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