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週刊Neue Fahne

2015年02月16日号

管理職が意識すべき新人・若手社員へのOJTポイント

 新入社員などへのOJT実践は“マニュアルを準備し上司や先輩社員が丁寧に指導する”というイメージが定着している。
 しかし、本来、職場での育成・教育は、対象者本人が上司や先輩社員の言動や行動から学ぼうとする姿勢がなければ身につかないものだ。そこで、管理職の任務は“仕事は受け身でするものではない”ということを部下に理解させ、自発性を養う指導を通して、自分から仕事を覚える姿勢を身につけさて行くことにある。これが、出発点でなければならない。
 もちろん、自らの言動や行動が新入社員の模範にならなければならない。

 教える側は単純なミスを繰り返す新人・若手社員を前にすると、ついつい怒りたくなる衝動に駆られる。ただし、怒ることで「仕事の厳しさ」が伝わるわけではない。いいふるされた言葉だが“怒る”と“叱る”は同じではない。良かれと思う叱責であっても、部下が「また失敗するのではないか」と後ろ向きの気持ちで萎縮してしまっては意味がない。
 かつて“死ぬ気で頑張れ”などの叱咤激励で部下が動いてくれる時代もあった。しかし、今では過度なプレッシャーはパワハラの温床になる。また、感情に任せた理不尽な怒りは論外だ。さりとて部下指導にとって管理職は“叱る”ことに臆病になる必要はない。
 ただし、叱るときには必ず「叱る理由」を明確に伝える必要があるということだ。

 管理職は新人・若手社員に自分の頭で考える癖をつけさせなければならない。新入社員が必要なことをある程度習得したら、「教える」より「本人に学ばせる」ように仕向けることが重要になる。本来のOJTは一方的に教えることではない。仕事を通じて学びとることで部下の成長を促すものだ。また、新人に限ったことではないが管理職は、部下に仕事を任せっぱなしにして放置してはいけない。
 仕事は事前に工程を確認しても、途中で状況が変わり、予定を変更しなければならないことが度々発生するものだ。問題なのはそれぞれの仕事の過程で発生するズレやギャップを調整できるか否かである。そのためには管理者は部下の進捗状況を適時に把握・確認して、ズレやギャップを最小限にするための指示・命令を発していかなければならない。
 とりわけ、管理職の側が予定通りにことが運ばず、行き詰まっている部下に気づかずにいると、事故やトラブルを引き起こすことになる。

 新人の中には少し仕事に慣れてくると我流で仕事を進め始める者もあらわれてくる。こうした新入社員を前にして「部下が相談しないで勝手に仕事を進めてしまう…」と苦々しく思う管理職もいる。しかし、往々にして我流で仕事を進める部下には、その理由を“相談をしたいが上司が忙しそうにしていたから”と反論する傾向がある。
 そこで、管理職の姿勢として、部下から報告に来るのを待つのではなく、日常的に部下に対する「ひと声」で、「報告・連絡・相談」の習慣が部下に根づきやすくなることも承知しておく必要がある。

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