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週刊Neue Fahne

2015年02月09日号

管理職は部下への“指導責任”を常に意識しなければならない

 管理職は“部下の側の学ぶ姿勢”を問題にする傾向が強い。もちろん、“学ぶ姿勢”が欠如した者への指導・育成ほど空虚であることは確かだ。会社組織の論理からすれば“自ら学ぶ姿勢の無い者には学びの場を提供する必要はない”のも事実だ。
 一方で上司・先輩たる管理職の側は“教える能力”や“指導姿勢”についての検証や精査も忘れてはならない。

 管理職には、「覚えない部下が悪い…」と部下を批判する前に、“はたして教える自分には問題はないか”と振り返ることも必要ということだ。とりわけOJTについては、それがうまく機能していない理由として、管理者の側の“指導姿勢”にある場合が非常に多い。
 往々にして指導する側の管理職には「懇切ていねいに教えているのに、部下が仕事を覚えない」と嘆きたくなる心理が働く。しかし、この心理は結局は「自分は悪くないという他責」を合理化しているに過ぎない。
 
 いうまでもなく、“学び”には本人の姿勢が問われなければならない。職場でのOJTによる業務指導もまったく同じ。本人が「仕事を早く覚えよう」と思わなければ業務能力が向上するはずもない。
 しかし、非はすべて部下にあるとは限らない。たとえば上司・先輩たる管理職の側に次のような問題がある場合にはOJTはうまく機能しと肝に銘じておく必要がある。

◎画一的な指導
 誰に対しても、同じ方法で教えようとすると無理が生じる。部下は一人ひとり、個性、社歴、考え方、持ち味が違うもの。一律に同じ指導をして、うまくいくはずがない。各人の能力や個性を把握し、その部下のレベルにあったOJTを行う必要がある。

◎部下を放任
「部下に任せて、能力を伸ばす」というと聞こえはいいが、実際には部下を放置して勝手にやらせているケースが多い。「任せる」ことが、部下の自発を促し、自分で考え実行する力を養うことは事実だ。しかし、任せっぱなしでは成果が上がらない。OJTでは「任せっぱなし」と「放置」は同意語である。
 部下は困ったり、悩んだりしていないか。絶えず気を配ること、必要なときには相談にのってやることが大切だ。業務多忙は言い訳にすぎない。

◎知識やテクニックだけを教える
 仕事の一般常識や技能については、ビジネス書や作業マニュアルを読めばある程度学ぶことができる。指導すべきことは、個人的に培ってきた仕事のノウハウだ。なぜ、そうするようになったのかという背景も含めて教えることが重要だ。机上の知識からは得られない、ナマの現場知識を部下は学ぶことができる。これが知識の「伝承」となっていく。

◎勉強不足で部下の疑問に答えられない
 業界をめぐる経営環境の変化を含めて管理者自身が絶えず新しい技術、知識を身につけていなければ、部下を正しい方向にリードすることができない。
 覚えの悪い部下を非難する前に、自分の力不足、指導の誤りを反芻し改めるべき点を自覚することも重要だ。

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