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週刊Neue Fahne

2015年03月30日号

管理職は既存社員に「若手・新人から観察されている」という自覚を持たせる必要

 新年度の始まりは新入社員を迎え入れる季節だ。各企業では例年この時期になると新入社員への研修が実施される。各企業とも特色のある研修を実施するが、忘れがちなのが既存社員への「新人受入れ姿勢」の周知徹底だ。
 毎年「今年の新入社員の傾向」が話題になるが、既存社員の側に「受入れ姿勢」が整っていなければ、新人は育たない。

 一般的傾向として「新入社員の採用から教育は人事を司る部門の仕事である」との風潮がある。このため、現場では配属されてくる新人に“即戦力”を期待するものだ。そして、往々にして配属される若手・新人が“すぐに活用できこと”を期待してしまう。
 ところが、この種の期待は必ずといってよいほど裏切られるものだ。その理由は至極簡単なことである。どのように優秀な若手・新人であろうとも、既存業務での「即戦力」などにはなり得ないからだ。
 戦力化は現場でのさまざまな成功と失敗の蓄積で形成されるものだ。従って、若手・新人を戦力化させることができるのは、現場における日常業務での指導でありマネジメントにかかっている。

 若手・新人社員への指導・育成は、既存社員の側の正しい業務行動がカナメである。ところが、この事柄が忘れがちになり既存社員は、若手・新人に対して緊張感なく接することが多い。
 一言でいえば「無防備」で接してしまうということだ。いまだに多くの企業で配属された若手・新人の前で平気で業務への不平不満や会社批判を口にする既存社員が多い。管理職はこうした既存社員に対する指導強化を徹底する必要がある。
 この際に重要なのが既存社員に“自分たちの言動、立ち振る舞いが新人から観察されている”という自覚を持たせることだ。

 とりわけ若手・新人の成長を規定する社会常識を含む企業人としての“ビジネスマナーや会社ルールを遵守する精神”“仕事への取組み姿勢”は、既存社員の立ち振る舞いに左右される。若手・新人は既存社員の一挙手一投足から「学ぶ」ものだ。このため、既存社員の悪しき姿勢は必ず若手・新人に伝播する。
 管理職は若手・新人を受け入れるに当たり、「若手・新人を導いていく責任」がある。同時に若手・新人の受入れは、自らも含めて既存社員の働きの姿勢を構築していく絶好の機会として位置付けることが必要だ。

 以下は管理職が若手・新人に教えるべき基本的な姿勢だが、この期に既存社員にこの事柄を自らの行動姿勢照らし合わせて再確認させていく必要がある。この再確認は広い意味で若手・新人を育成のスタートであり前提でもある。
・「社会人・企業人とは、どういうことか」を教える
・「会社と社会の関係」を教える
・「会社はお客様の支持で成り立っている」ことを教える
・「給料はお客様からいただいている」ことを教える
・「社員一人ひとりが会社を代表している」と教える
・「会社組織のルールを遵守する意味」を教える
・「平凡な仕事の繰り返しが習熟の基礎である」ことを教える
・「会社はあなたに投資している」と教える
・「会社はコストのかたまり」と教える
・「目標を達成することの充実感」を教える
・「会社は日々変化しなければ存続できない」と教える
・「会社は可能性を伸ばす場所だ」と教える
・「会社は人生を学ぶ場である」ことを教える

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