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週刊Neue Fahne

2015年05月11日号

参画意識は業績に連動する組織活性化の源泉

 企業を含めてあらゆる組織では一人ひとりが役割を担っている。ところが、この役割は時として「自分の守備範囲はこれだ」と限定して捉えてしまう弊害も生みだしてしまう。とりわけ、一つの事柄に精通し始めるとこの意識が強く働く場合がある。この状態に陥ると当の本人は、“自分に課せられた役割を一所懸命に果たしている”と思っていても、時として周りから「参画意識が乏しい」と評価されてしまう危険性があるものだ。
 会社組織での仕事では、例え自分が主担当任であっても、“常にチームプレーで仕事をする”と意識していなければならない。また、一人ですべての問題を解決するのではなく、周囲を巻き込んで問題を解決していくという姿勢が重要となる。

 この姿勢を堅持することで緊急時においては自ら先頭に立ち、平常時には何事も「縁の下を支える」という“気構”を形成することができる。実はこの“気構“が自らのリーダーシップの形成となっていく。
 一般的にリーダーシップとは「常に先頭に立ち、指揮・命令を行うものだ」と思いがちだ。このため時として優秀なリーダーを待望したり、一人のリーダーに周りが仮託したりする傾向が生まれる。しかし、組織を構成する一人ひとりがリーダーシップを発揮しなければ、組織に真の活性化が生まれない。ここでいうリーダーシップとは、自らの真摯にして積極的行動により周囲に影響を行使していくと意味だ。

 活性化した組織体は必ず業績に連動してくるものだ。組織の活性化は、単に全体の雰囲気の良し悪しなどの情意や感情の問題ではなく、確実に業績に影響するものだ。その一つの例として会議などで次のような現象があらわれることがある。
 1つの方針をめぐって参加者同士が口角泡を飛ばす議論となり、一見すると喧嘩をしているような状況に陥り予定した時間も過ぎてしまう。しかし、激論を交わしている当事者たちは議論を通して、方針に修正を加えながら共通の目標を確認できたというある種の満足感が生まれる。
 一方で、会議で責任者が方針を提起し参加者の意見を促す。しかし、参加者は黙って聞いているだけで、さしたる議論も起こらない。そこで予定の時間が来たので提起された方針が予定調和のごとく確認される。数か月後に事態の進展が見られないため同じテーマでの会議が開催されるがまたしても予定調和で終わる。

 前者の会議と後者の会議の違いは明白だ。何故なら前者の会議では参加者が相互に参画意識を持っているからだ。ひとは“自らに関わる事柄”については、真剣になるものだ。口角泡を飛ばす議論が戦わされるということは、参加者一人ひとりが当事者意識を持っているからにほかならない。後者の会議の参加者は、「他人事」ということになる。
 組織を構成する一人ひとりが「他人事」であっては、組織全体が活性化するはずもない。単に会議に限ったことではないが、組織体では、「何事も自分に関わりのない問題は何一つ存在しない」という意識が重要となる。
 単純化すれば一人ひとりの貪欲な参画意識が組織全体を活性化させていくものだ。そして企業組織では、この参画意識に裏打ちされた活性化が必ず業績に連動してくるものだ。

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