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週刊Neue Fahne

2015年06月08日号

“ビジネスマナー常識の欠如した者”は嘲笑の的となる

 ビジネスマナーは社歴の長さとともに自然に磨かれるものでは決してない。むしろ社歴の長さや役職の上昇に伴い退化する危険性さえある。会社組織は新人に対してはビジネスマナーを強調し教育を施す。しかし、新人は上司や先輩の行為・行動を自分の属している組織の「規範」として理解し、悪しき「規範」に染まってしまうものだ。
 従って、いくら新人にビジネスマナーを教えても職場にビジネスマナー違反を黙認する「規範」が蔓延していれば、早晩新人への教育は無駄になる。このため、新人へのビジネスマナー教育と先輩や上司のビジネスマナーチェックを同時並行で行う必要がある。ある一定の年齢に達した者や役職に就いている者がビジネスマナーに無頓着でいると部下後輩は必ず真似をする。
 あいさつ、言葉つがい、服装などだけがビジネスマナーではなく、他者や取引先に違和感を与えない態度や行動もマナーの範疇に入る。このため、その場にそぐわない態度を無頓着に繰り返し、注意されたことを改めることができない者は、おしなべてビジネスマナーに対する意識が低いということになる。

 こうした者は往々にして社内では見逃され、許されてしまうケースが多い。“許される”という意味は、周囲から「注意をしてもムダだ」と“無視される”ことと同意語だ。
 つまり、あきらめられている存在になっているということだ。しかし、態度や振舞でのビジネスマナー違反は、実に厄介なものである。それは本人が取引先の担当者や第三者から「なんとお粗末な奴」と揶揄されるだけでは済まなくなるからだ。
“お粗末な奴”と思われるのは、本人だけではなく、ビジネスマナーをわきまえない者を対外交渉の場面に出してくる会社の質とレベルが疑われることになる。

 本人が仕事に真面目で熱心に取り組んでいると思っても、外見や言動を含めて他者に対して適正な所作ができなければ、周囲からは“常識のない無教養な人”と判断されてしまうものだ。ビジネスマナーの善し悪しは、単なる「型式」ではない。その人の何気ない仕草や雰囲気によって醸し出されるものだ。
 たとえば、周りを意識しない場違いな発言の繰り返し、クルービズと生活着、リゾート着の区別がつかない服装での勤務なども周囲に違和感を与えるものだ。外見がだらしない、上司や先輩に対する言葉づかいが稚拙で幼稚、親しくなった取引先担当者への友達感覚での言葉使いなどもビジネスマナー違反だ。こうした違反者は、決して一人前のビジネスパーソンと認めてもらえない。
 新人が仮にこの種の態度をとれば、当然周囲からなにがしかの注意や叱責が飛んでくる。この注意や叱責は、「期待感」でもあるからだ。しかし、ある一定の年齢に達した者のビジネスマナー違反は、残念ながら誰も注意してくれない。何故なら「いい歳をして物事を知らない奴である」と嘲笑の的にされるからだ。

 ビジネスマナーとは、ビジネスシーンで求められる“けじめ”であり“節度”でもある。会社組織は、生まれも育ちも異なる“他人”が世代を超えて集まり、ひとつの目標を成し遂げようとするところである。このため「周囲からどのように見られているか」という緊張感がなければならない。この緊張感が周囲を慮る意識を醸成させていくものだ。
 ビジネスマナーに違反する者は、“緊張感を持たずに仕事を繰り返している”と理解されてしまうものだ。ビジネスシーンで他者に違和感を持たれたならば、それは不快感につながっていくものだ。ビジネスマナーとは、「相手がどのように受け取り、感じるか」が判断の基準でもある。

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