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週刊Neue Fahne

2011年06月20日号

仕事が「自分に向いていない…」と考える前に

「新卒学生の就職難が続いている…」と一般的には伝えられている。また、内定確保に向けて奮闘している就職学生の姿がマスコミで報道されている。今のところ四大卒は約50万人前後と言われているが、彼ら彼女の希望する就職先は押し並べていわゆる大企業であり、「人気企業」と呼ばれる100社に集中しているのも現実だ。

 ところがこうした企業の採用枠は知れている。すると希望の企業からエントリーを弾かれてしまった学生たちは、「なかなか内定が取れない」と焦り始める。なかには就職活動から離脱する者達もあらわれる。
 こうした傾向を「若者の安定志向化」と論じることもできるが、むしろ働く意味や仕事に対する考え方、さらには「会社で働くとは何か」という根源的な問題を企業の側も積極的に提示しえていない点にも問題がある。当然、学校の側も自校の「就職率」や就職先企業のブランドに一喜一憂する弊害もある。その結果、所詮20歳前後の学生にとってはムリな「キャリアプラン」であるとか、「自己分析」「適職分析」などを強要してしまう。

 そもそも20歳そこそこの学生が「自分の天職は何か」などと考えることはムリなことだ。P.F.ドラッカーは「最初の仕事はくじ引きである。最初から適した仕事につく確立は高くない。しかも、得るべきところを知り、向かいたい仕事に移れるようになるには数年を要する」と喝破する。職種で見るならば日本には「4万を超える職種がある」とさえいわれているほどだ。
 そこで、発生するのが職業を選ぶ上での選択肢の少なさの問題ではなく、あまりに多くの選択肢の存在が、逆に最初から「天職」を求めるなどという傾向を生みだしている。また、自分自身に選択の自由があるということは、一人ひとりに意思決定の責任が求められるということでもある。
 自らの仕事選びや働きについては、単に若者たちの問題に限定されるものではない。会社という組織で仕事をしていく上では、誰しも一度や二度は自分の仕事について考えこみ、悩むのは当然でもある。

 会社組織での働きで「誰でも初めから自分に向いている仕事などはない」ということだ。自分はこうなのだと決め付けて、その狭い範囲でしか仕事をしなかったり、仕事上を含めて付き合うひとを限定してしまったりすると、自分自身で可能性を閉じてしまうことにもなる。
「この仕事は自分に向いてない」と感じ、モチベーションが上がらないというひとがいる。しかし、あまたの選択肢がある中で、今現在において従事している仕事が、自分に向いているか、向いていないかを考える前にやるべきことがある。
 それは、今の自分を使って何をしたいか、何をするかということだ。今現在において自分が従事している仕事を徹底的に極めていくためには「何が必要なのか」ということを問い返していくことだ。そして自分に課せられた仕事を一所懸命に創意工夫しながら3年もやれば、それが自然と自分の「天職」となる、という構えが必要ということだ。

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