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週刊Neue Fahne

2011年06月27日号

働くことへ「誇りと信念」を提供する場としての企業

 会社が「社会への貢献」を謳うのが一般的になっている。テレビのCMなどでも環境保護活動への貢献、地域社会への貢献をことさらに強調するモノが非常に多くなっている。とりわけ震災後は個人も含めて「社会への貢献」という意識が、働く現場にも大きな変化を起こし始めている。こうした動きを「一過性のものだ」と嗤うのは簡単だ。
 特にこれから就職を控えている若者たちや、若手社員の間に広がりはじめている「就労意識」の変化に注目しておくことが必要だ。高度経済成長期の就労感や意識に慣れ親しんでいた者からすれば、今日の若者たちの「就労意識」を怪訝に思うのは当然だ。ただ、ここでいう「就労意識」の変化とは、学校を卒業しても就職もしないで、親の脛をかじり、「ニート・フリーター」化に甘んじている者達を指しているのではない。

 マスコミでは若年者の就職難という状況から、「就職しない・できない」学生の問題を取り上げがちだ。そしてその理由として様々な外的要因をあげるステレオタイプが目立つ。また、「夢を持つ」ことと「夢を見る」ことを混同して、ことさらにありもしない「天職」探しの放浪を繰り返し結局「就職しない」という状況に陥っている者が多いのも現実だ。しかし、「就労意識」の変化とは、実際に就職する段階での会社選択や、就職先での自らの「働き方」について、一つの特長があらわれはじめているということだ。
 その特徴とは、「なぜ自分は働くのか」「何のために自分は働くのか」ということを真剣に問い始めているということだ。そして「社会の為になる仕事をしたい」ということに結び付ける。実際に求人広告で「実力次第で、○○万円以上の年収も可能」などという宣伝文句には、見向きもしなくなっているのは事実だ。この点を見誤ると企業は採用機会を逸することにもなる。

 これに対して「ハングリー精神が欠如している」と嘆いてもまったく意味がない。今日の若者が求めるのは、仕事から得られる達成感や仕事を通した自分自身の成長、新たな人との出会い、他者との関わりでの自分の果たしている役割を重視している、といっても過言ではない。こうした意識に対して、現場で日々の仕事に汲々としている側からするならば、「何を青臭いことを今さら…」という批判の声が聞こえてくる。
 ところが彼ら(彼女ら)にとっては、いたって真摯な課題であるということを理解する必要がある。これはかつて日本の職場で当然に語られてきた「働きがい」の重視や「働く喜び」の体感という意識の再来とも捉える事ができる。
 誰しもが「仕事」は、単に「お金の為だけ」とは思っていない。お金は生活の糧ではあるが、それ以上に「仕事の喜び、楽しさ」を求め、自らの働きが他者から評価・認められたいと思うものだ。働くということは、自らの誇りと信念をよりどころにしなければ、単なる苦役に終わってしまうものだ。

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