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週刊Neue Fahne

2022年02月21日号

己の働き方を再考察 −6− 仕事を通して周囲に存在感を示す

仕事において現状を肯定してばかりいるならば、自分自身を成長させることはできない。自分の仕事や学習の機会を最大限に活用して貪欲に物事を吸収する姿勢でいなければ、全てにおいて「与えられたことを熟す」という受け身になってしまう。会社組織に属しているならば会社から成長への期待を込めたさまざまな学習の機会が提供される。
  会社組織が行う新入社員に対してのOJTの実施、中堅社員への社内外研修の実施などは、従業員にとっては自らの学習の機会である。会社は従業員に育成に日常的にエネルギーをかけるものである。しかし、従業員の側はともすると会社が提供する機会に対して「やらされ感」や「義務感」を抱いてしまいがちだ。こうした意識では折角の機会を自ら放棄するようなものである。

  会社組織で働く上では仕事や与えられる機会のすべてが、あまねく自分自身の能力向上につながるという姿勢を堅持しなければならない。今の時代は雇用を巡る環境が大きく変化している。これに沿ってこれからは会社が実施する従業員に対する育成・教育の方法も変化してくる。これまでであれば従業員の成長に期待を込めて、年次別、階層別にそれぞれの研修の機会を等しく提供されてきた。しかし、今後は従業員の一人ひとりに対して平等に学びの機会を提供するとは限らない。
  つまり、能力が向上する気配が感じられない従業員に対し企業は何時までも学習機会を提供し続けることは限らない。そもそも学習する意欲のない者に会社は学習の機会を提供する義務などない。いつまでも「機会は与えられるものである」と勘違いをしているならば、自らの能力をブラッシュアップしていくことは永遠にできない。もちろん会社組織における学習では「為にする学習」など存在しない。あくまでも会社の利益に貢献するためのものである。この学習の機会を己に役立てるか否かは自分次第だ。

  仕事も同様である。往々にして従業員は「仕事は与えられるもの」と勘違いしがちだ。「与えられる」との思いは、いつしか「仕事は強制されて行うものだ」という意識につながる。このため仕事に対して「モチベーションが上がる。上がらない」などという発想になる。このような発想をしていては、自らのキャリアは形成されない。
  そもそも自らの「モチベーション」を云々する以前に自らの目標が明確に設定されていなければならない。目標が不鮮明であるならば何に向かって進むのかが曖昧になるのは当然である。自らの目標設定に向かって行動を起こし、その結果に対して検証を繰り返し実践していなければ、いつまで経っても現状に留まる悪循環に陥ることになる。

「仕事は与えられるもの」ではなく、自らが目標を設定しながら日々に「自分で勝ち取るもの」である。単に仕事を人並みにこなしていくことで「大過なく過ごす」ことに満足していては、自分という特性も発揮することはできない。つまり、自らに誇りと自信を持って、仕事を自分のものとするかが重要だ。仕事から受ける刺激は、必ず自分の興奮や挑戦意欲となり、周りに存在感と影響力を示していくことになる。
  自らが成長したいと考えるのであれば、他人と同等であるということに満足していてはならない。とりわけ、仕事を行っていく上では、他人と同レベルであることに満足してしまっていては、自分の成長は止まってしまうものだ。もちろん、何の根拠もなく他人との違いを無意味に主張することではない。単純に勝ち負けの問題でもない。うぬぼれや浅はかなプライドに固執することでもない。仕事で自分が成長していくということは、職務能力の修得を通して人間的な幅を広げていくことに通じているものだ。

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