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週刊Neue Fahne

2018年03月12日号

管理職には「過去を捨てる勇気」が必要

 2019年採用がスタートし、2018年新入社員の迎え入れの準備を進めている企業も多い。何かといえば「売り手市場」が喧伝され、採用では「内定者の引き留め策」、新入社員に対しては「早期離職防止策」の重要性が強調されている。ところが、新人が実際に配属される現場では、いまだに若手社員を前にして「自分の若いころは…」などの類の過去の自慢話に浸っている素行の怪しい中高年社員が存在しているのが事実だ。
 新入社員が不在な場所で、中高年同士が若手社員の素行を「酒の肴」して怪気炎を上げるのであれば許されるかもしれない。もっともそれとて顰蹙を買うのが落ちではあるが・・・。

 しかし、問題となるのは同年代の「居酒屋談義」ならまだしも、職場で「自分の若いころは…」「最近の新人は…」などと真顔で新人や若手社員に向かって説教とも武勇伝ともつつかない与太話をしている者たちの存在だ。こうした輩は「過去を捨てることが出来ない可哀そうな人」以外の何者でもない。所詮は組織内において鼻つまみ者になることは必定なのだが意外としぶとく、いつの時代にも再生産される。
 本人の努力とは別の次元での会社や社会の成長に賜物である成功体験や置かれた境遇に引きずられて「過去を捨てる」ことができない者は、決して「素行の悪い中高年」や「疑似管理職」に限ったことではない。あらゆる世代にも自分の過去経験やかつての社会状況に囚われ、環境の変化に相応した自己の意識の感覚を怠る社員が存在している。

 一般論だが企業組織において相応の役職についている者は、過去において当該組織の中でこれまでに成果をあげてきた者であることは間違いない。しかし、それゆえに、自らの過去の成功体験から自由になることも非常に難しいのも事実だ。往々にして「過去を捨てることが出来ない者」は、過去を引きずり昔の価値観でしか物事を判断しない。
 この結果、犬の遠吠えのように「若者批判」で溜飲を下げたつもりに陥るものだ。もちろん昨今の若手社員の素行に対して「無批判」である必要はない。正しくないと思われる行動に対しては、自信を持って正していく必要がある。この行為が自らの行為を律していくことにも繋がる。

「過去を捨てる」とは、どのような意味か。それは、変革の推進者になるということだ。抽象的な言い方になるが過去を捨てることなしに明日をつくることはできない。過去の経験則の延長線上に明日は存在しないものである。それは企業組織も個人も同じだ。企業組織でマネジメントに携わる者は、常に変革の推進者として、新しい機会に着目し、成果を創造しなければならない職務を果たさなければならない。組織の視点に立つならば「過去を捨てる」とは、もはや成果を上げることができない事柄や貢献が期待できない事柄への投入資源を引き上げるということである。
 過去を捨てるからこそ、明日をつくることができる。もちろん、なんでもむやみやたらに過去を捨てるのではなく、これからに備えて会社のビジョン、戦略、目標に照らして、何を、どのように捨てるかどうかを決定することが重要だ。そしてこの役割を果たさす胆力が管理職に求められている。

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