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週刊Neue Fahne

2020年03月09日号

新人を「困った君」にしてはならない−6− 自立と自律に徹した就労感を持たせる

上司の側は部下をはじめ新入社員への指導において、常に自分の若かりし頃と比較したがるものだ。しかし、自らの偏狭な経験則をベースにして、仕事のやり方を伝えようと思っても伝わるものではない。理由は育ってきた時代背景が異なるという至極簡単なことだ。まして単純に「会社のために」「組織のために」といっても部下や新人に響くとは限らない。
  同時に上司の側が部下・新人に対して「過去の経験を受け入れようとする姿勢が足りない」と嘆いても無意味な精神論を振りかざすことになる。逆に経営的な視点に立つならば、今日の時代に「上司からの指示を無批判に唯々諾々と繰り返すことが会社のために、組織のためになる」などと発想するような新人に次代を担うことを期待できない。

 一般的に上司は新人に対して「仕事への意欲が足りない」という一言で済まそうとするのが常だ。しかし、仕事への意欲や就労意識というものは、本来的に自己形成されなければ単なるメッキに過ぎない。従順に上司の指示に従い仕事をこなしているように見えても就労感がメッキされたものであるならば、些細な事柄で剥げるものだ。
  新人が自らの就労意識を自己形成していくために不可欠なことは、上司からの不断の働きかけである。しかし、働きかけとは単なる「日常の業務指示」でもなければ、上司の仕事の肩代わりをさせることでもない。この種の働きかけにより従順に仕事を行ったとしてもメッキを塗り重ねるだけである。
  
  新人に必要な働きかけとは、会社組織の将来や自らの将来に向けて、現時点で行っている仕事の意味づけを上司の側が明確に語るということである。しかし、単純に「将来はこうなる(だろう)。だから頑張れ」という言葉を繰り返したところで意味がない。そこで、「自分の仕事がどのような貢献に繋がるのか」「何のためにその仕事をするのか、それが自分にとってあるいは社会にとって意義があることなのか」ということを腹落ちさせることである。
「自分が行っている仕事が自らの成長にいかに繋がっているのか」、そして「今の仕事を行うことが、自らの将来性にいかに関係づけられるのか」など、内発的動機に基づいて業務を推進することができれば、どんな部下でもやる気がでるはずがない。

 上司は新人に対して一人の自立した企業人として対等な姿勢で接する必要がある。そのうえで、上司の側が会社組織の現時点で置かれている状況とあるべき姿とのズレ、不足していると思っている事柄を真摯に開示して、新人にも自分の頭で考えさせる癖をつけてもらわなければならない。さらに自分たちの仕事が組織内において、社会との関りにおいてどのように位置づけられているかを明確に自覚させていく必要がある。
  つまり、“組織の中の個人”ではなく、“個人と個人の関係から組織が成り立っている”という考えに基づいて、自立、自律、自走に徹した就労感を身につけさせていく必要がある。このためには何よりも上司の側が決して過去の経験則にしがみついてはならず、自らが学習を怠ってはならない。

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