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週刊Neue Fahne

2020年03月30日号

新人を「困った君」にしてはならない−9− 先ず行うべきは職場全体の業務点検活動

 新人研修では一般的に仕事における優先順位付けの重要性を強調する。新人には自分に課せられた仕事に優先順位を付けて展開することが不慣れである。特に毎日新たな課題が与えているような職場環境ではなおさらである。しかし、優先順位付けが不慣れなのは新人に限ったことではない。この種の職場では既存社員も概ね目の前の仕事を「こなすこと」に目が向かいがちとなり、時にオーバーワークが発生する。
  ただし、このオーバーワークはあくまでも時間に規定された物理的なものであり、往々にして「やらなくともよい仕事」に多くの時間を費やしている場合もある。つまり、屋上屋の仕事が習慣となり、極端な場合には「仕事のために人を配置する」のではなく、「人のために仕事を創る」という状態に陥っている場合もある。

「人のために仕事を創る」発想は非効率以前の問題なのだが、得てしてこれを現場で認識することが難しい問題でもある。何故ならば、目も前の仕事をこなすことが仕事であるかの誤解と錯覚が生じているからだ。そして職場全体がこれを不自然に思わないという「現状維持」に満足してしまっているからだ。第三者から見たならば「非効率」と思える事柄であっても、実際にそれを担当している者にとっては、自分の業務の非効率性に気づかない。それどころか仕事全体を客観視することなく、自分のおこなう業務の重要性をことさらに強調するものだ。
  現場に配属された新人に対して、仕事の優先順位付けを理解させるために現場が先ず行うべきことは、今現在の職場内の業務内容の全体を整理整頓することから始める必要がある。整理整頓を単に「自分の机の周りを整理すること」などと矮小化してはならない。あくまでも職場の業務活動全体が効率的に回っているか否かを点検する行動であると捉える必要がある。

  業務内容の整理整頓には、現在の職場の業務活動全般を把握するために「誰が、いつ、なにを」やっているのかを明確にする必要がある。この行動が職場で発生しているボトルネックや抱えている全課題を炙り出していくことにもつながる。業務活動の整理整頓とは、職場全体の点検活動を意味する。
  炙り出された事柄の中には余剰人員問題も当然に含まれるであるだろう。また、知識や能力不足が原因によって非効率な働きに甘んじている者の存在も浮き彫りになるだろう。あるいは特定の人物に過度に業務が集中して、明らかなオーバーワーク状態に陥っている場合もある。今日では「できる者に仕事が集中するのは当然だ」などと一昔前の職場環境を振り回して悦に入って自己満足していられる時代ではない。

  新人に対して優先順位付けを明確に求めるのであれば、職場全体が効率的に機能しているかを確認したうえで、明らかにオーバーワークとなっている個所を改善していく必要がある。同時に部門・部署に配属されている人員の適正配置を図っていくことも必須である。新人にできそうにもない事柄を指示して負荷をかけ過ぎてはならない。一人ひとりに適切な業務配分を行い、自分自身で優先順位付けを行いながら業務を進めていく訓練をさせていかなければならない。
  同時に新人の過度な頑張りに期待をすることなく、仕事を抱え込みすぎて、迷っているのであれば、仕事の段取りを整理して伝えて主体的に準備して取り掛かれる余裕を持たせることも重要である。つまり、新人に出すべき指示・命令を上司が事前に整理するという丁寧さが必要となる。

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