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週刊Neue Fahne

2020年06月22日号

分岐点に立つ覚悟-4- 新たな価値創造に向け主観能動性の発揮

 企業組織の成長を支える原動力となるのは、業種・業態を問わず、常に新しい仕組みを開発していく「創造性」である。今日では組織を構成する全ての者にこの「創造性」が求められる。ただし、ビジネスにおいて求められるのは「一瞬の閃き」でもなければ「天賦の才」でもない。常識に囚われることのない広く広角的な視野に立った発想で、新しい価値を生み出し続けることができる「力」である。
  経営環境が不確実な時代に過去の延長線上に留まっていては、問題を発見することもできなければ解決することもできない。また、従前の構造やプロセスでは目的を達成することもできない。新しい発想や視点によりブレークスルーできる人材だけが次代を切り拓き、新しい「価値」を生み出すことができる。

  企業組織の内部には様々な部門というステークホルダーが存在している。ひと昔前の企業の中にはプロフィット部門と非プロフィット部門という区分をする意識風土も存在していた。こうした意識風土の企業組織では、ともすると管理部門がプロフィットを背負わない部門であるかのように位置づける傾向があった。さらには自分部門と他部門をことさらに比較することで「隣の芝生は青く見える」的な意識が蔓延もしていた。しかし、今日ではこの種の意識は、組織にとって「百害あって一利なし」である。
  この種の意識風土から脱皮できない組織では、往々にして従業員の中に職務遂行能力が経年によって蓄積されるという意識が澱のように凝り固まってしまう傾向がある。企業に必要な創造性は多数の部門を一定のジョブローテーションを繰り返すことで、自然に形成されてくるものではない。創造性は組織全体を俯瞰しながら部門を横断して全体最適性を追求する目的意識のある姿勢と行動に宿る。

  個人についていえば自部門に固執して部門間連携を怠るならば、「創造力」を磨くことはできない。組織全体で発生している各種の軋轢や矛盾に目が向かず、創造性とは無縁の現状維持バイアスの餌食になるだけである。組織で発生する軋轢についてP.Fドラッカーは「組織内の摩擦のほとんどは、互いに相手の仕事、仕事のやり方、重視していること、目指していることを知らないことに起因する。問題は、互いに聞きもせず、知らされてもいないことにある」と喝破している。
  この言葉は単に組織内のコミュニケーションの重要性を説いているだけではない。一人ひとりが自らの仕事の役割を自覚したうえで、好き嫌いに関係なく相互に信頼感をもって、互いを理解し合うことの重要性を強調するものだ。そして、信頼し合う関係を構築することは周囲との関係を的確に感じとり、それぞれ責任ある役割を果たすという組織性である。また、これが全体の最適性を追求する組織行動における創造性の基本でもある。

  常に全体最適性を思考しながら他部門との連携の追求は、決して「馴れ合い関係」を意味するものではない。むしろ、それぞれが仕事上で自分の果たすべき役割において、相互に成果を競うものでなければ成立しないものだ。それぞれの成果に裏打ちされた関係がなければ、どんなにコミュニケーションが取れている組織でも、それは砂上の楼閣となる。
  企業組織は様々な部門・部署の有機的なつながりで成り立っている。そして互いを公正に評価し合う関係が組織力となる。自らに与えられている役割を自覚し、あくまでも一人ひとりの主観能動性を発揮して新しい「価値」の創造していくことが、組織全体への貢献に直結する。

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