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週刊Neue Fahne

2011年10月17日号

悪しき「規範」を払拭するため「健全な判断」を磨く

 どのような組織にも「規範」が存在する。とりわけ会社組織には創業時からの明文化されていないが、暗黙知のルールが存在している。それが良し悪しは別として会社の「規範」となり受け継がれたりもする。
「規範」とは社会や会社を含む集団の中で、一人ひとりの個人が同調することを期待されているものだ。規則などのように明文化されたものだけではなく、個人や人間関係の中に暗黙のうちに成立している「行動の基準」だ。
 毎日の業務を始める前に誰がいうでもなく、あるいは順番が決まっているわけでもないのに最初に出社した者が掃除をするのが習慣化している。あるいは、外出時などに自然と「行ってきます」「おかえりなさい」という掛け声を社員同士で掛け合うなどもその類だ。
 しかし、厄介なのは、「規範」がすべてよいものとは限らないということだ。暗黙のうちに繰り返されているが、決して合理的ではなく、組織として悪しき傾向として繰り返されてしまっている「行動」もある。

 悪しき「規範」は、いつしか「周囲がやっているから自分も許される」という風潮となっていく。なかでも慣れや経験と引き換えに、先輩たちの言葉や態度のなかに出てくるルーズな仕事ぶり、マニュアルを無視した行動…などはその典型だ。そこでまずは自分自身でよい習慣を持ち続けることが重要で、職場のなかに広まっている、決していいとは言えない考え方、行動に絶対に染まらないことだ。ただし、こうした姿勢を堅持するためには、勇気がなければならない。
 たとえば、こんな「規範」が蔓延している会社組織がある。
・親しくなっている取引先などに礼を失した振る舞いをしてしまう。
・休憩時間が終わってもダラダラとしていてなかなか業務を再開しない。
・会議や打ち合わせが定刻どおりに始まらず、始まっても会議中に誰もが、頻繁に外部との連絡を取っている。
・帰社予定を告げて外出しても、連絡もなく帰社時刻より大幅に遅れる。
・業務時間中に明らかに私用と思われる連絡を取っている。
・誰もが社内で起こっていることに無関心を装い、直接自分が指示されたこと以外は無視する。
 しかも、こうした行為に対して誰も注意もしない。仮に誰かが注意しようものなら、注意した者が「白い目」で見られてしまう傾向があるなど…。そのため、これらの悪しき「規範」に自分が染まることが、その組織の一員として認知されることであるかの錯覚に陥ってしまう。

 誰しも自らが属している組織からは排除されてくはない。しかし、悪しき「規範」から目を背ける行為は、ますますその悪しき「規範」を増幅させることになる。そこで、孤立を恐れずに自分自身が新たな「規範」を作るという覚悟と勇気を持つ必要がある。
 もっとも大切にしなければならない判断の基準とは、「皆がやっているから」「ずっと続いてきた習慣だから」などではない。正しいと思ったことは、上司・先輩に遠慮する必要などない。自分自身で健全な判断基準を磨いていくことだ。

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