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週刊Neue Fahne

2012年02月13日号

「明日を恐れない」働きに徹し、変化対応力を磨く

「経営学の父」と呼ばれたP.F.ドラッカーは「変化」に対応する心構えとして次のような名言を残している。
「変化はコントロールできない。できるのは、変化の先頭に立つことだけである。今日のような乱気流の時代にあっては、変化が常態である。変化はリスクに満ち、楽ではない。悪戦苦闘を強いられる。だが、変化の先頭に立たないかぎり、生き残ることはできない。急激な構造変化の時代を生き残れるのは、チェンジ・リーダーとなる者だけである」と。
 この言葉は、単に経営者や経営に関与する立場の人びとを対象にしている訳ではない。今日、閉塞感が漂う日本の雇用環境、経営環境のもとで、変化対応に立ちつくし気味に働いている者への問いかけである。
 人は皆様々な課題に直面した時に「成功したい」と思う気持ちと「失敗したくない」という気持ちの間で揺れ動くものだ。心理学者の実験によれば課題が成功する確率が50%の時に、人は最も成功に向けた行動を起こしやすいという。しかし、人が行動を起こすのは、自分自身で自ら成功に向けた「ものの見方、考え方」にシフトさせるからである。たとえ50%の成功確率があったとしても、あくまで「何事も失敗したくない」という回避の姿勢を取る人は行動を起こさない。つまり、どんなに成功確率が高くても自ら課題設定を行い、その成功に向けたアクションを起こせない人にとっては、確率など何の意味もなさない。

 自分自身が具体的な行動を起こす人は、課題の達成に自ら努力するだけではなく、仮に失敗した場合でもその結果を真摯に受け止めることができる。行動を起こさない人には、結果を検証することも無意味であり、精々のところ現象を「したり顔」で評論することに終わってしまう。
 環境の変化状況を常に自ら受けとめ、働きの場で明日おこる変化を恐れず、自ら課題を設定していく働き方が求められている。
こうした意識ある働き方が、周囲に対して存在感を示していくことができ、必要とされる人材となっていく。誰しも、現状が維持され安定していること、つまり「自分の生活環境に大きな変化が起こらない」ということに安心感を覚えるものだ。
 家族、社会、そして会社や自分の属している組織の安定を望むことは、決して悪いことではない。大過なく平穏無事に過ごすことに越したことはない。

 ところが、さまざまに環境が変化するビジネスの世界では、会社組織がいつまでも従前の通り「平穏無事」が通用するのは稀だ。いくら自分が「いまのままでいたい」と思っていても、経営環境の変化は、否応なしに自分自身の働きの現場にも及んでくるものだ。
 こうした変化に「対応できる」か「できない」かが、ビジネスの世界で自己の存在を示していくことの「できるひと」と「できないないひと」との分岐点となってくる。
 これからの働き方で重要な視点となるのは、明日の情況の変化を恐れないため、常に自らの変化対応力を磨いていくことだ。

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